利用者へのインタビューでは、本人が気づいていない習慣は語られません。たとえば、画面の横に貼られた付箋や、表計算へのコピー作業は、システムが現場の手順に合っていない証拠です。観察では、まずこうした「画面の外にあるもの」を見つけることから始めます。
一つ目のサインは、紙やメモの併用です。覚えられない項目や、画面で確認できない情報を補っている可能性があります。二つ目は、同じ操作を繰り返す動きです。特に、検索条件を毎回入れ直している場合は、条件の保存機能が求められています。
三つ目は、操作の前に止まる時間です。迷っている瞬間は、表示や文言に原因があることが多く、時刻を記録しておくと後で原因を絞りやすくなります。四つ目は、他の人への質問です。「これはどこで見るの」という質問が出たら、その場で内容を書き留めます。
五つ目は、画面を閉じて別の画面を開き直す動きです。この往復は、必要な情報が同じ画面にないことを示します。観察のときは、「なぜそうしているのですか」と責める形でなく、「普段からこうされていますか」と尋ねると、率直な理由が聞けます。観察後は当日中に記録を整理し、記憶が新しいうちに気づきを共有してください。